生活習慣病である原発不明がんの予後は

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結論:
 原発不明がんは、十分な精密検査(画像診断や病理診断)でも原発巣(がんが最初に発生した臓器)がはっきりせず、転移病巣だけが大きくなったがんのことを指します。
 原発不明がんには、病気の部位やがんの種類(組織型)が異なるさまざまな病態が含まれます。
 そのため、患者さんごとに病気の状態が異なり、個々の病態については患者さんの数が少ないまれながんといえます。
 しかし、原発不明がんと診断される方をすべてあわせると、成人固形がんの3から5%を占めるとされており、患者さんの数は少なくありません。
 がんが疑われるが、原発巣が明らかでない場合には、原発不明がんの可能性も考えて診察や検査を進めていきます。

 原発が明らかな他のがんと同様に、原発不明がんであってもがんであることの確定診断のためには、病理検査(病理診断)が必要です。
 病理検査では、がん細胞や組織の形態を観察し、免疫染色と呼ばれる検査方法を用いてがん細胞に存在する特定のタンパク質の有無を検索することなどを通して、がん細胞がどこの臓器に由来するかについての情報を得るようにしています。

 病理検査を実施するためには、腫瘍の一部を採取する必要があり、その方法を生検と呼びます。
 生検には、外科的に一部切除する切除生検や、やや太めの針を用いて組織を採取する針生検などがあります。
 病気の部位によって、内視鏡を用いたり、超音波検査やCT検査などの画像検査を行うことがあります。

 検査に進む前に、症状の発生から受診時点までの経過や、体の症状、これまでの病気の既往歴や家族の病気の既往歴などの問診、体の診察などから、原発巣の手がかりとなる情報を得ます。  
 その後、腫瘍マーカーを含む血液検査や尿検査および全身のスクリーニング検査を実施します。
 がんが発生しうる臓器は頭頚部から骨盤まで幅広く存在するため、レントゲンやCTを用いた画像検査を実施し、場合によっては内視鏡検査や核医学検査(骨シンチグラフィーやPET/CT検査)などを行います。
 病理診断や原発巣のスクリーニングで、原発巣のあるがんや特定の疾患を除外したうえで、十分な検査によっても原発巣や特定の疾患と診断ができない場合には原発不明がんの診断となります。

 原発不明がんと診断されるなかには、特徴的な病変の分布や組織型の組み合わせをもつ病態があり、特定の原発巣のあるがんと非常に近い病態の可能性があります。
 その場合には、特定の原発巣のがんと同様の治療方法をとる場合があります。
 一方、大部分の原発不明がんでは、病変の分布と組織型の組み合わせが特徴的でなく、その場合には病態に応じた特定の治療方法はありません。原発不明がんの場合には、すでに進行して転移している病態と考えます。
 その場合、がんを手術で完全に取り去ることは困難であり、病気を根治させることが難しい病態であると考えます。
 そのため、病気の進行を遅くすることや、がんによる症状を和らげることが治療の目標となります。

 一般に悪性腫瘍は自律的に(他から影響を受けずに)成長して大きくなる性質があります。
 大きくなると、腫瘍が存在する部位に応じて症状が出現します。その結果として、体力や内臓の機能が低下します。
 内科的治療では、腫瘍の進行を抑えることや症状を軽減することを目標に治療していきます。
 腫瘍の進行を抑えるのは薬物療法が中心です。
 症状を軽減するのは広義の緩和ケアですが、病状に応じて症状緩和に最も効果的な方法(薬物療法や放射線治療も含む)が用いられます。
 薬物療法としての抗がん剤治療は、体に負担がかかる副作用があらわれるため、全身の状態や内臓の機能を考慮しながら適切に薬剤を選択することが重要です。
 原発不明がんの化学療法は、いまだに最適な薬剤が確立されていません。

 生活習慣病の死因のうちで、最も多いのが、がんです。
 がんの死因の実に90%が、がんの転移なのです。
 活発ながん細胞が、骨、肝臓、肺、脳、その他の致命的な部分に転移し、増殖し広がり、宿主を殺すほど大きな打撃を与えるのです。

 近年、さまざまな部位のがんにおいて、がん幹細胞の存在が続々、確認されています。
 がんなどの腫瘍組織が、大きくなるには、様々な機能や役割に分化したがん細胞が必要ですが、これらは、すべて、がん幹細胞が細胞分裂により増殖する際に発生したのが源と考えられています。
 分化が進んだがん細胞が、自身のコピーを増やすことで腫瘍組織が大きく成長しますが、一旦、分化が進んだがん細胞は、異なる方向への分化はしないため、がんの再発や転移の中心にはなりません。

 がん幹細胞が、再発や転移の源になると考えられています。
 がん幹細胞は、ブドウ糖=グルコースを栄養源として増殖します。
 がん幹細胞は、放射線や抗がん剤では容易に死なないことが分かっており、かえって放射線や抗がん剤で刺激してさらにがん遺伝子を傷をつけると、転移に関連する遺伝子が活発化します。
 放射線療法や化学療法で転移を防ぐのは難しいどころか、下手をすると、転移や再発を促進してしまう危険性があるのです。
 http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3404_all.html

 全てのがんは、体細胞変異(体細胞が後天的に変異)によって発症します。
 がんの特効薬として現在、遺伝子治療薬=分子標的薬として2種類あります。

1.2001年頃に登場した分子標的薬イマチニブ(商品名グリベック)により、慢性骨髄性白血病(Chronic myelogenous leukemia:CML)の治療法は従来から大きく変わり、人によっては薬の服用のみで、骨髄移植を行わずに治癒も期待できるようになりました。

2.2007年頃に登場した、非小細胞肺癌(NSCLC)の発がん遺伝子をEML4-ALKを阻害する
治療薬クリゾチニブ(商品名ザーコリ)です。

 しかし、がんは残念ながら、基本的には、遺伝子治療薬=分子標的薬でも病気を押さえ込めても根本的な治癒できません。
 長期間投薬を続けるうちに慢性骨髄性白血病(Chronic myelogenous leukemia:CML)のがん細胞が、薬への耐性を獲得してしまうという難問が発現しました。
 2001年に慢性骨髄性白血病(Chronic myelogenous leukemia:CML)の治療薬の登場でがんは、薬を飲むだけでがんを完治できるような時代になろうと思われました。
 しかし、がん細胞は、棲息する環境に適応できるため、がんを完治させる方法は、どんなに医学が進歩しても誕生しないと言わざるをえません。

 がんとうまく共存する以外に、がんを寛解させる方法は、今後も開発ができないと思われます。
 現在の科学知識でがんと共存し長生きできる唯一つの方法は、ケトン体をエネルギー源にする食生活に替えることです。

 動物実験においてケトン体をエネルギー源にすれば、がん細胞抑制効果が確認されています。
 ヒトに対する臨床研究も開始されていますから、ケトン体をエネルギー源の食生活のがん治療効果に関しては、一定の効果が期待できます。
 がんのことは、まだまだよくわからないことが多いのですが、ブドウ糖=グルコースのエネルギー源からケトン体をエネルギー源にする食生活は、現在までの科学知識の範囲内では、がん細胞の増殖を抑制できる科学的根拠を説明する学説だということができます。

 最近の研究では赤ん坊や胎児は、がんに罹患しません。
 胎児や赤ん坊が、がんに罹患しないのは、ケトン体をエネルギー源にしているためです。
 成人も断食も絶食すると、体内はケトン体になるため、がんが寛解します。糖質制限食(ブドウ糖=グルコースを摂取しない)は、ケトン体をエネルギー源になるため、がんを寛解させるのです。

 宗田哲男(2015)「ケトン体が人類を救う」光文社新書¥920円、世界の常識を変えた本に以下のようなケトン体の値が掲載されています。
 赤ん坊や胎児のケトン体の値は(254μmol/L)の、成人のケトン体の値は(38μmol/L)と比較してケトン体の値は約10倍以上です。
 流産した胎児及び胎盤のケトン体の値は、600-4500μmol/Lでした。

 ほとんどのがんは、主食のブドウ糖=グルコースの食生活が数十年の積み重ねの上に糖化と酸化で正常細胞の遺伝子が変異(体細胞が後天的に変異)して発症するという研究報告が多く出されるようになりました。
 ほとんどのがんは、下記のように後天的に遺伝子が変異して発症するので日常生活の意識を変えることです。
 主食のブドウ糖=グルコースのエネルギー源の体質から主食を脂質やタンパク質のケトン体をエネルギー源にする食生活を切り替えることにより、ほとんどのがんは予防出来ます。
https://www.shikoku-cc.go.jp/hospital/guide/kranke/outpatient/support/genetic-familial/data/book/page00.html

 野生動物は、がんにはならないといい学説があります。
 これに対し、野生動物は長生していないからがんにならないのだという反論をのべていますが、科学的根拠はありません。
 ホッキョククジラは、200歳以上生きています。
 野生動物でも長生きしている動物はたくさんいます。

 野生動物たちは、やはりがんの発生率が人間とくらべ、極端に少ないのです。
 野生動物が、かかる病気の筆頭は、感染症、骨折による死、飢餓、老衰や食欲不振に伴うものであって、リウマチで足を引きずっている野生動物は皆無です。

 果物を主食にしている野生動物でも、糖尿病などという生活習慣病には罹患しません。
 大きな理由は、野生動物は誕生してから死ぬまでブドウ糖=グルコースを摂取しない食生活で、脂質やタンパク質を主食にしてケトン体をエネルギー源にしているから、体細胞変異(体細胞が後天的に変異)するがんなど生活習慣病に罹患しないからです。

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